逆白波のたつまでに

ご縁でもってお会いしましょう

アイヌの歩みをたどる 二風谷編

 ようやく北海道も春めいてきたってところで緊急事態宣言だったんで、恨めしい自粛生活を送っていましたが、それが解除となり早速平取町にでかけました。

 

 目的地は二風谷アイヌ文化博物館。アイヌ民族が多く住むといわれる胆振・日高地方のなかでも特にその比率が高いとされるのが、ここ二風谷(にぶたに)。

 

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アイヌを巡る大きな炎上が頻発する昨今、聞いてみると教養を大きく欠いていたり、無自覚に「他者」と選別し傷つけたり、そんな内容が多いと思うんです。そんなことを言う僕もアイヌに関する知識は学校教育や報道で得るのみで、上っ面の理解にとどまります。自分自身が無自覚な加害者にならないとは限らない訳で、北海道に赴任したのをきっかけに理解を深めたいと考えてきました。今日はその一環です。

 

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代々木体育館のようなカーブして伸びあがる天井が印象的な外観。

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アイヌ文化に触れられる施設のなかでは去年オープンしたウポポイ(民族共生象徴空間)が有名ですが、ウポポイは幾分アミューズメント要素にパラメータが振られる感がある一方で、この二風谷アイヌ文化博物館のストイックに展示物で語る潔さには感服しました。

 

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アイヌって一括りに言っても何世紀も経て分化してるし、そもそも北海道って樺太・千島含めてちょう広い。そんな訳で土地土地によって人々の営みには相当な違いがあったりします。なんだけど…マクロな視点ではカムチャッカ半島アリューシャン列島、アラスカなど北方圏の少数民族にはアイヌと類似する生活習慣があったりと、ことの壮大さにふえ~って感じです。

 

近くの平取温泉でひとっ風呂浴び帰宅。良い温泉があると聞けば入らざるを得ない性分です。